1. 鳴り止まない後悔と、一通の電話
お客様:「ゆりはかの佐藤さんですか?やっと、辿り着けました。ずっと探していたんです」
受話器の向こうから聞こえてきたのは、安堵と、少しの涙が混じったような女性の声でした。
先日、僕が代表を務める「あしたも良い日(当時は、ゆりはか)」に一本の電話が入りました。ご依頼は、先日亡くなられたご主人の遺品整理。
お話を伺うと、奥様はご主人が亡くなられた後、数年前におじいさんが亡くなった時に遺品整理をお願いした「あの丁寧な業者さん」にどうしてももう一度頼みたいと、必死に探してくださっていたそうです。
お客様:「お名前の一部に『ゆり』という言葉が入っていたのは覚えていたんです。でも、タウンページをめくっても、ネットで調べても、どうしても今の会社名(あしたも)に辿り着けなくて……」
僕たちは日々、成長し、変化しています。社名が変わることも、事業が広がることもある。でも、お客様の記憶の中に残っているのは、社名ではなく「僕たちが提供した誠実な仕事の記憶」そのものでした。
2. 亡き主人の携帯電話が教えてくれたこと
奥様は、ご主人の仕事関係の方々へ連絡を入れるため、ご主人が生前使っていた携帯電話の連絡先を確認していたそうです。
そこで、ついに見つけた名前。 【ゆりはか 佐藤さん】
6年前、僕がまだ現場の最前線で、一つひとつのご家庭の悩みに泥臭く向き合っていた頃。その時に刻んだ「信頼」が、ご主人の携帯電話の中に大切に保存されていました。
お客様:「主人の携帯の中に佐藤さんの名前を見つけた時、これだ!と思って。主人が『何かあったらこの人に』と、言われてましたし。主人が私に道を示してくれた気がしました!ありがとうございます!」
これこそが、僕がこの仕事を誇りに思う瞬間であり、経営者としての「魂の報酬」です。 広告費をいくら積んでも買えない、6年という歳月を超えて届いた「信頼」という名のラブレターでした。
3. 「丁寧な仕事」を、どうやって継続するか
このエピソードを美談で終わらせてはいけません。 僕が伝えたいのは、
「信頼を得るためには、一つひとつの細かいところに気を配り、相手の気持ちを徹底的に考えることが不可欠だ」
ということです。
これは仕事だけではありません。夫婦関係も、子育ても、友人関係も全く同じです。 「この人は自分を大切に扱ってくれている」 そう感じさせるのは、いつだって大きなプレゼントではなく、日常の些細な「気配り」の積み重ねです。
しかし、「細かいところまで気を配ろう!」という意識だけでは、人間は長続きしません。忙しさに忙殺されれば、どんなに誠実な人でも必ず「漏れ」が出ます。
誠実さを「行動」に変えて、初めて実践できるのです。
4. 記憶に頼らず「仕組み(システム)」で誠実さを形にする
例えば、お客様への「細かな連絡」。
後で連絡しよう。と思った瞬間、その誠実さは忘却というリスクに晒されます。
僕は自分の記憶力を一切信用していません。だからこそ、「ツール」を徹底的に使い倒します。
スケジュール帳(またはアプリ)に記入するのは当たり前です。 でも、さらに大事なのは、「スケジュールを確認するためのスケジュール」を確保すること。
どういうことか。 「10時に連絡する」という予定を立てるだけでなく、「毎朝7時に、今日一日の予定を精査する時間」自体を、仕事の最優先タスクとして組み込むのです。
システム(仕組み)を作る。 そのシステムが正しく動いているかを確認するシステムを、さらに作る。 これが、僕が15年かけて学んだ「誠実さを絶対に切らさないための生存戦略」です。
5. 理想と現実の狭間で悩むあなたへ
「今のままの人生でいいのか?」 「今の働き方で、本当に誰かの役に立てているのか?」
そんな風に悩み、転職や起業、副業を考えている過去の僕のようなあなたへ。 もし、今の自分に自信が持てないなら、まずは**「目の前の人のためにスケジュール帳開き何が出来るか考える」**と言う事から始めてください。
小さなことができない人が、大きな仕事をやり切れるわけがない。 日ごとの小さなルーティンすら守れない人が、勝負の現場で力を発揮できるわけがない。
あなたが今日、誰かのために残した「小さな丁寧さ」は、5年後、6年後の誰かの救いになるかもしれない。
仕事=人生。 「あしたも良い日」と思える未来を、一緒に作っていきましょう。


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