1. 「ゲームだろ?」と思っていた自分を恥じた日
秋田JCのイベントで目にした光景は、僕の予想を遥かに超えていました。
正直に告白します。僕もどこかで思っていました。「eスポーツって、要はゲームでしょ? 楽しく遊んで、その延長線上にプロがあるんでしょ?」と。
しかし、現実は残酷なほど「スポーツ」でした。
バスケットボール部に入れば、最初はボールすら触らせてもらえず、ひたすら基礎練習やランニング。
野球部なら、炎天下でのキャッチボールと素振り。
剣道部なら、足さばきと竹刀を振る音だけが響く道場。
eスポーツの世界も全く同じだったんです。
「楽しく敵を倒してレベルアップして、お姫様を助けに行こうぜ!」なんて華やかな世界は、そこにはありませんでした。
2. 競技としての「VALORANT(ヴァロラント)」とは何か
今回体験したゲームは、世界中で熱狂を呼んでいる**『VALORANT(ヴァロラント)』**というタイトルです。
これを単なる「シューティングゲーム」と呼ぶのは、プロ野球を「玉遊び」と呼ぶのと同じくらい失礼なことかもしれません。
VALORANTとは?
5対5で戦うタクティカルシューティングゲームです。極限の集中力、ミリ単位のエイム(照準)操作、そして何よりも「チーム戦略」と「コンマ数秒の判断」が勝敗を分けます。
初心者がいきなり試合に出ても、一瞬で撃ち抜かれて終わりです。プロや本気で上を目指す選手たちは、何をするか。
ひたすら、動かない的を撃つ練習を何時間も繰り返すんです。
横で見ていた僕ですら、あまりの単調さに「もう見ていられない…」と飽きて嫌になってしまったほど。でも、それが「競技」の正体でした。

3. ビジネス視点で解剖するeスポーツの正体
なぜ、大の大人が、あるいは企業がここまでeスポーツに熱狂するのか。そこには強固なビジネスモデルが存在します。
eスポーツの起源と現在
1970年代のアーケードゲーム大会から始まったこの文化は、ネット環境の進化とともに爆発的に成長しました。現在、世界のeスポーツ市場は14億ドル(約2,100億円)を超え、視聴者数は5億人を突破しています。
収益構造の多角化
eスポーツチームの収益は、単なる「大会賞金」だけではありません。
| 収益源 | 内容 |
| スポンサー料 | チームのユニフォームや配信画面にロゴを掲載。 |
| 放映権・配信収益 | 大会のライブ配信による広告収入やプラットフォームからの契約金。 |
| マーチャンダイジング | チームグッズやアパレルの販売。 |
| 発信そのものの価値 | ストリーマー(配信者)としてのファンベースによるインフルエンス力。 |
先日のブログで紹介した「マタギスナイパーズ」のように、**「存在そのものがブランディング」**となり、スポンサーが付く。これは、僕たちが廃棄物回収業を「ただのゴミ回収」で終わらせず、地域の課題解決やAI活用として発信することで付加価値を生むのと、全く同じ構造です。
4. 理想と現実のギャップ:なぜ9割の人が脱落するのか
「プロゲーマーになりたい」「起業して成功したい」
志を持って参入する人は多いですが、ほとんどの人がその「ギャップ」にやられて辞めていきます。
成功する人は、一言で言えば**「続けられる人」**です。
人間、誰しもきついことはやりたくないし、楽な方へ流れたい。でも、ここでゲームのモンスターを例に考えてみましょう。
- 弱いスライムばかりを倒す: 簡単に倒せて安全。でも、得られる経験値(EXP)やゴールドは微々たるものです。いつまで経ってもレベルは上がりません。
- 強いドラゴンに挑む: 負けるかもしれないし、死ぬほど苦労する。でも、倒した時に得られる経験値と対価は、人生を劇的に変えるほど大きい。
これはビジネスも同じです。
「誰でもできる簡単なこと」を続けていても、得られる対価(知識・経験・お金)は少ない。
「誰もが嫌がる難しいこと、地味な基礎」を積み上げた先にしか、大きなリターンは存在しません。
5. イチローから学び、その先へ行く「継続の真理」
物事の最初は「新しいことへの好奇心」で楽しい。でも、ある一定のレベルまで行くと、急に成長が止まり、同じ作業の繰り返しになります。僕も、ほとんどこのパターンで挫折することがほとんどです。
しかし、イチロー選手や大谷翔平選手といった一流のアスリートは違います。
イチロー選手は、こんな言葉を残しています。
「小さなことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただ一つの道」
僕は、この記事を書きながら、この言葉をさらに自分なりにアップデートしたいと思いました。
「とんでもないところへ行くための道は、誰もが見向きもしない『当たり前の積み重ね』の中にしかない」
これは僕が経営している「あしたもグループ」でも、社員にずっと伝えていることです。
「挨拶を徹底する」「道具を大切にする」「報告を怠らない」
そんな、誰にでもできるはずの「小さなこと」ができない人に、命に関わる現場や、お客様の人生を左右する大きな仕事がやり遂げられるわけがない。
日ごとの小さなことが「人前」でできない。そんな人間が、勝負の「本番」で力を出せるはずがないんです。
6. 15年前の自分へ。そして今、悩んでいるあなたへ
12〜15年前、起業しようか悩み、あるいは起業したものの安定せず毎日震えていた自分。
「誰か話を聞いてほしい」「楽な道はないのか」と探していたあの頃の僕に、今の僕はこう言いたい。
「スライムを倒し続ける時間を、愛しなさい」
地味な練習、数字のチェック、泥臭い営業。
それらは「成功への足止め」ではなく、ドラゴンを倒すための「唯一のレベル上げ」です。
今、もしあなたが「今のままでいいのか」と悩んでいるなら、それはあなたが「ドラゴンに挑もうとしている証拠」です。
きついのは、正しい道にいるからです。
退屈な基礎を笑ってこなせるようになった時、あなたはもう、かつての自分とは違う「一流の景色」を見ているはずです。
仕事=人生。
僕と一緒に、この「飽き飽きするほどの小さな積み重ね」の先に、最高に面白い未来を創りに行きましょう。


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